一人ひとりに応じたプリント教材で学校全体の学力向上を目指す

武蔵村山市立小中一貫校村山学園では、平成27年1月から『基礎・基本習熟プリントパック』(以下『プリントパック』)を使い始めた。算数・国語の全学年全単元に対応したプリントを計4,000枚収録したこの教材で、学校全体の学力向上を目指している。

武蔵村山市立小中一貫校村山学園
公立の小中一貫校として、平成22年に開校された武蔵村山市立小中一貫校村山学園。施設完全一体型小中一貫校の特色を生かし、多くの人とのコミュニケーションの場を通じて、人間力を育成する学校を目指す。

〒208-0012
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TEL 042-561-1762 / FAX 042-563-9319

学びの積み上げが課題

 「学力向上が、本校の課題です。1年生から9年生(中3)まで、全体的に学力を押し上げる必要を感じています。特に算数では、学び残しや学習の積み上げがうまくいかず、つまずいている子がいるんです」と語るのは、算数少人数クラス担当の山田宏先生。

 「いざ授業を始めてみると、ついてこれない子どもたちがちらほら出ます。本時以前の段階で学びの積み上げができていないとはわかるのですが、具体的にどこでつまずいているのかを探し当てるのが大変でした」

 「これは覚えてる?」「じゃ、これは?」と問いかけを重ねては、つまずきポイントを探って復習していくのだが、時間がかかってしまい、本時の学びになかなか入れなかったという。

 こういった課題の解決に『プリントパック』が使えるのではと考えた山田先生は、平成27年1月から使用を開始。算数の習熟度別少人数クラスで活用していると聞き、6年生の授業を拝見した。

授業のレディネス・テストとして活用

全学年で毎日実施している「パワーアップ」タイム。「Aコースのプリント全部終わったんだけど、Bコースもやっていい?」と、意欲的に取り組んでいた。

 今日の単元は、「量の単位のしくみ」。だが、いきなり本時の学びには入らず、山田先生は「3年生で重さを勉強したよね。覚えてる?」と話題を振り、重さの単位や「1kg=1000g」などの換算を覚えているか、電子黒板の自作のデジタル教材を使って、まずはみんなで確認。その上で、『プリントパック』に収録されている3年生のプリントを配布した。

 「学年をさかのぼった復習は、結構大変です。過去に担任した学年で使ったプリントや教材を探したり、他の先生に借りたりと、時間も手間もかかっていました。でも、『プリントパック』を使えば、学年をさかのぼった復習を簡単に行えます」

 最初に配ったのは、基礎のプリント。はかりのイラストで針が指す重さを読み取ったり、kgをgに換算したりする問題だ。「3年生の問題なら楽勝だよ!」と意気揚々と始めた子どもたちだったが、中には鉛筆が動かない子も。山田先生は机間指導しながら、一人ひとりの状況をチェックしていた。

 「プリントを解かせることで、誰が、どこでつまずいているのか、正確に把握できます」

 正答例を電子黒板に映してみんなで答え合わせすると、山田先生はつまずきが多かった個所を入念に指導。その上で、本時の学びに入っていった。

 「『プリントパック』をレディネス・テスト*として活用することで、授業をスムーズに進行できるようになりました。問題数も多すぎず、授業内で使うのに最適です」

子どもの学習意欲を伸ばす効果も

『プリントパック』のプリントを、このようなファイル棚に収納し、自由に取って学べるようにするという。中学校用の『プリントパック』も、近々リリースされると聞き、「ぜひ使いたいです!」と山田先生。

 『プリントパック』は、難しさを調整できるのも特長だ。たとえば算数なら、3段階の難易度(基礎・応用・発展)と、3段階の問題数を組み合わせて選べるようになっている。

 「子どもの学習状況に合わせて、最適なプリントを選べるのがとても良いですね。たとえば、算数が苦手な子のクラスなら、基礎のプリントからスタートし、慣れてきたら応用、発展と難易度を上げていける。しかも問題数も調整できるので、子どもの様子を見ながら出題できます」

 この日の授業でも、まずは基礎のプリント、次に応用のプリントと難易度を上げていった。

 放課後の補習時間「パワーアップ」タイムでも、『プリントパック』は使われている。1年生の「パワーアップ」タイムでは、問題数の多いAコースと問題数の少ないBコース、それぞれ5枚のプリントを用意。どちらも基礎のプリントからスタートし、応用、発展と難易度が上がっていく仕組みで、子どもは自由にコースを選べるようにしていた。

 ちなみにこの「パワーアップ」タイムは、中学生の学習ボランティアが、TT(ティーム・ティーチング)として参加するのが特色だ。プリントを解いたら中学生に採点してもらうのだが、子どもたちは先を争うように「見て見て!」とお兄さんお姉さんに群がり、丸をつけてもらっていた。イキイキと楽しそうにプリントに取り組む姿が、印象的だった。

 「今までは、みんな同じプリントを解くしかありませんでした。できない子には難しすぎるし、できる子には簡単すぎる。『プリントパック』なら、個々のレベルに合わせて難易度を調整できるので、みんなが達成感を得られます。学習意欲も高まり、学力向上につながると期待しています」

 教科書に字体やデザインが似ているので、子どもたちもとっつきやすいのだとか。現在は、授業内での復習や宿題、そして「パワーアップ」タイムでの活用が中心だが、近々、子どもたちが自由に『プリントパック』で学べる体制を作るという。

 「『プリントパック』に収録されているプリントをひと通り印刷して、廊下のファイル棚に、学年別・単元別・難易度別に整理。そこから好きなプリントを自由に取って、自学自習できるようにする計画です。できる子はどんどん予習していけるし、苦手な子はプリントで復習して弱点を克服できる。『プリントパック』で、自学自習する姿勢を身につけさせたいですね」

主幹教諭
算数少人数担当
山田 宏 先生

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