「受益者負担」で講義にeラーニング教材を導入

2013年度に従来の3学期制から2学期制(セメスター制)へと移行し、カリキュラム改編が行われた筑波大学。改編過渡期の中で、チエルのeラーニング教材販売ストア『CHIeru .net for College』と、クラウド型eラーニング教材『スーパー英語 Academic Express 2』が果たした役割や、現在の活用状況、導入効果を伺った。

筑波大学
世界屈指の研究学園都市「つくば」から、日本をリードし、かつ国際社会に革新をもたらすべく躍進を続ける筑波大学。世界各国から教員、学生が集結する国際色豊かな環境のもと、国境を越えて活躍できるグローバル人材の育成が進められている。
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対面授業も削減されるという"ピンチ"をチャンスに

 筑波大学で重視するのは、学生がアカデミックキャリア形成のための基礎として英語力を修得し、グローバル人材へと成長していくこと。この方針の一環として、2013年度からセメスター制に移行。年間授業期間が約7週間分減り、対面授業のコマ数も削減される中、海外インターンシップや留学など、学外で英語力と実践力を養うプログラムが新設された。

 こうした背景から、授業を通じた英語力アップも不可欠のため、効率的に学習効果を高める具体策として、eラーニングなどのオンラインツールを活用し、自学自習を促進させようという方針を決定した。2011年に導入したCALLシステム『CaLabo EX』が学内に浸透し、軌道に乗り始めていたタイミングであったこともあり、チエルのクラウド型eラーニング教材『スーパー英語』の採用に至った。

学生目線に立ったサポートで購入〜利用の流れを円滑に

 筑波大学で『スーパー英語』を受講する学生は約2000人。この人数分のソフトを大学予算で購入するためには、高額な初期費用が必要となる。そこで、チエルは、学校予算に依存しない「受益者負担」の仕組みづくりを小野先生とともに着手。結果として、受益者たる学生が直接チエルのeラーニング教材を購入できる、教材販売ストア『CHIeru .net for College』が構築された。現在では、大学をはじめとした多くの教育機関に利用されている。

 こうして「教材販売ストアの最初の利用者」となった小野先生。「1年目は学生が専用の購入サイトで会員登録手続きと、購入手続きの2種類の作業を行う必要がありました。非常に煩雑で手間がかかり、学生がきちんと購入して授業で使えるようになるまでには、多くの時間を要しました」と振り返る。

 この反省を踏まえ、2年目以降は学生の会員登録作業はチエルが代行。学生の手間は大幅に軽減された。また、学生向けのガイダンスを実施したほか、教材利用料を複数のコンビニエンスストアで支払える体制も整備。購入率の大幅アップにつながった。「学生にとって最も身近で負担が少ないのはコンビニでの支払い。学生目線で支払方法が確立されたことは大きかったですね」と小野先生は語る。

英語レベルや嗜好に応じた学生本位の「学びやすさ」

『CHIeru. net for College』の仕組みづくり、さらには、『スーパー英語』の導入を進めた、キーマンである小野先生。
『スーパー英語』の浸透により、学生は自学自習が習慣化。クラスの平均マイルは1600だが、中には開始3ヶ月で8000マイルに達する学習者も。

 なぜ『スーパー英語』が選ばれたのか。小野先生は間髪入れずに「TOEFL®テストやTOEIC®テストのように目的を絞り込みすぎず、700講座もの多彩なコンテンツによって、さまざまな英語学習が可能だからです」と答える。さらに、「学習管理機能もあり、クラスの学習の様子が確認できます。マルチメディアを活用したインタラクティブな学びによって学生の学習の質が向上し、効率的・効果的に自律型学習を押し進められるとの期待もありました。『学習マイル』などゲーム的な要素もあり、楽しみながら学べることも学生世代にマッチすると直感しました」と続けた。

 自学自習を促すという観点では、リスニングでもライティングでも、4技能の苦手分野に集中的に取り組めることも『スーパー英語』の強みであり、人文科学、ビジネス・時事・話題、社会科学、自然科学といった多彩な分野の英語を、学生が取り組みやすい方法で自由に学べる点も、『スーパー英語』が選ばれた理由のひとつであった。

マイルの目標設定が自学自習を促進

 『スーパー英語』に取り組む学生からは、「マイルが励みになる」「ポートフォリオで目標が明確になり、モチベーションが高まる」といった声が多く聞かれる。

 小野先生は、「1年次から自学自習が習慣化されつつある」と、その効果を語るが、「『自学自習するように』との掛け声だけでは不十分。教員が『スーパー英語』をきっかけにして自学自習へと誘導するための工夫が肝心ですね」と述べる。

 しかし、現時点でも筑波大学の教員は「eラーニング教材は学生に自習させればいい」といった放任的な指導は行っていない。教科書の代わりとして『スーパー英語』を活用し、ディスカッションやグループワークといった、よりアクティブなグループ学習に発展させていく工夫を日々考えているという。さらに、「反転授業」も活発に進められており、「そのための不可欠なツールとして『スーパー英語』と『CaLabo EX』を十分に活用しています」と、チエル製品を評価した。

 最後に、「言うまでもなく、英語力は将来にわたって幅広く生かせますので、高校や他の大学にも『スーパー英語』を推薦したいと思います。本学以外での事例から我々が学べることもありますし、教育機関同士での情報共有によって英語教育の質を高めていくことも、教育者の使命のひとつだと思っています」と語った。

教材販売ストア「CHIeru .net for College」のメリット

手軽にクラウド上のeラーニング教材を利用開始できる。
受益者負担型のeラーニング教材導入モデル。

学生のメリット

  • eラーニング教材を書籍などの教材と同等の価格で利用できる。
  • 教材費用はコンビニエンスストアの店頭で手軽に支払ができる。
  • クラウド型のeラーニング教材なので、いつでもどこでも自由に時間を見つけて学習できる。

教員のメリット

  • 設備投資や初期費用なしで、授業にeラーニング教材を取り入れることができる。
  • eラーニング教材に関する予算化が不要。
  • 支払は教材販売ストア経由となるので、教員が費用を集めて支払うなどの手間がかからない。

グローバルコミュニケーション
教育センター
小野 雄一先生

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