e-Learning 教材が広げる学びの世界

英検の全員受験を実施する昭和学院秀英中学校では、英検対策のための家庭学習教材として『旺文社・英検CAT』を導入している。活用の方法や導入前後の変化について取材した。

昭和学院秀英
中学校・高等学校

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自主的な英検対策を支える『旺文社・英検CAT』

 2013年11月から2014年1月にかけて、昭和学院秀英中学校では『旺文社・英検CAT』の利用数が急速に伸びた。1月に実施される英検第3回検定に備えて、生徒たちが意欲的に英検対策に取り組んだためだ。

 年3回の英検のうち、第1回、第2回は任意受験だが、多くの生徒が受験し、2年生の多くが第2回検定までに、中学卒業程度とされる英検3級に合格していく。そして、第3回検定では、1・2年生が全員受験する。その目的は、日々の英語学習の到達度を確認し、英語学習のペースをつくるためだ。英語科の阿部泰彦先生によると、今年の全員受験では、2年生全体の約半数にあたる100名ほどが、高校中級程度とされる準2級に挑戦し、そのうち4割ほどが合格するという。

 英検の全員受験を導入したことによって、生徒の学習意欲は高まった。すると、受験に向けてどのような対策を取るかが課題となった。授業の進度は早く、放課後には各教科の補習や部活動もある。そのため、普段の英語の補習に加え英検対策に割く時間は取るのは難しい。そこで、英語科では、生徒が自主的に学習を進められるe-Learning教材に解決の糸口を求めた。

 製品選択では、生徒が自分の生活ペースにあわせ英語学習に取り組めることに留意した。教員にとっては、生徒の学習状況の把握や管理のしやすさが重要だった。こうして、クラウド型の『旺文社・英検CAT』を活用しようと、英語科教員の意見が一致し、2012年12月、導入が決定した。

 活用にあたっては、自宅にパソコンとインターネット環境がある生徒には自宅で取り組ませ、そうでない生徒にはコンピューター室の開放日を設けて対応した。

『英検模試』で弱点の把握と目標を設定

 同校では、『旺文社・英検CAT』を生徒の自主学習を促すe-Learning教材と位置づけている。生徒たちは、クイズ感覚で取り組める一問一答式の『語いクイズ』や『文法ドリル』は教員が課題として出さなくても、家庭学習で自主的に取り組むという。だが、完全に生徒の自主性に任せてしまうと、なかには取り組まない生徒もいる。そこで、英検の試験日に向けて、全員受験の直前に、長期休暇中の自宅学習として課すことにした。

 阿部先生が選んだ『英検模試』には、英検5級から準1級までの過去問が5年分収録され、生徒は自分の受験級に合わせて取り組む。生徒たちが受験する3級や準2級に合格するには、単に語彙や文法といった知識の習得だけでは足りない。『英検模試』に取り組むことで、本番の試験と同じ形式に慣れる中で、自分の課題を発見してほしいと、阿部先生は考える。

 模試の結果は、総合点に加えて「語い・文法力」「読解力」「リスニング力」など分野別にグラフで表示され、苦手分野が一目瞭然だ。そのため、生徒自身が到達度や苦手分野を把握することができる。そして、今後の目標設定にも役立つ。阿部先生は、生徒たちに、一度取り組んだら終わりではなく、どの部分を強化すれば得点を上げられるかを考え、何度も『英検模試』に挑戦するようアドバイスをしている。

教材は目標達成のための手段

 導入後、阿部先生は、想定していなかった効果に気づいた。普段、定期考査であまり点数が取れてなかったが、『旺文社・英検CAT』でのトレーニングを熱心に続け、『英検模試』で良い結果を残している生徒がいたことだ。紙の教材での学習が向いている生徒もいれば、e-Learningのようなデジタル教材の方が取り組みやすい生徒もいる。教材は目標達成のための手段であり、目的ではないと考える阿部先生は、「紙でもデジタルでも、自分に合った方法で、勉強すればいいと思います。『旺文社・英検CAT』と出会うことで、紙の教材が苦手だった生徒も、抵抗なく取り組めているようです。生徒の潜在的な能力や学習意欲を引き出せました」と喜ぶ。その一方で、リスニング問題が含まれる『英検レベル診断』や『英検模試』に加え、生徒たちに不足しているリスニング力を強化するコンテンツの拡充も望んでいる。

 13年度には、3年生に『スーパー英語 Academic Express2』も導入した。この教材は、TOEIC®テストやTOEFL®テストの対策としても有効なe-Learning教材だ。3年生を担当する三瀬章生先生は、『スーパー英語』を日常の自学自習用教材や長期休暇中の課題として活用されることを期待している。

 『旺文社・英検CAT』導入から1年半が経ち、パソコンを使って学ぶという姿勢が生徒たちに浸透してきた。そこで必要になってきたのが、中学1年生に対する、ネットリテラシー教育だ。1年生の中には、入学して初めてインターネットに触れる生徒もいる。そこで、IDやパスワードの概念から教え、インターネットの便利な側面だけでなく、危険性もはらんでいることを認識させる情報教育を並行して施し、ICT教育に総合的に取り組むことが重要であると、阿部先生は考える。

 昭和学院秀英中学校のe-LearningやICT教育への取り組みは、まだ始まったばかりだ。だからこそ「私たち教員もICTについて学び、教員間でその知識やスキルを共有し、生徒にとってよりよい環境を整えていきたいと思います」と、阿部先生は抱負を語った。

製品導入の経緯

●学校では英検対策をする時間がとれないため、家庭でできる自主学習教材を探していた。

導入後の変化・成果

●生徒たちは、教員の予想以上に自主的に取り組んでいる。
●紙の教材で苦手だった生徒が『旺文社・英検CAT』に抵抗なく取り組めている。

課題と今後の展望

●インターネットに不慣れな生徒も多く、ネットリテラシーなどの情報教育を並行して施す必要がある。
●e-Learning教材やICT教育について、教員間の情報共有、環境整備を進める。

英語科 阿部 泰彦 先生

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