公開日:2008/04/01

『特色ある大学教育支援プログラム』におけるCALL教室の利活用

"英語力に自信有り!"
という学生を育てたい

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CALL教室の隣に配置されている語学教育研究センター事務室

文部科学省による『特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)』において「全学共通英語教育による4年一貫した取り組み」が選定された九州産業大学。実践的英語コミュニケーション能力の育成に取り組む英語指導とCALL教室の利活用について、語学教育研究センター事務室 横田係長にお話をお伺いした。

 少人数能力別クラスでの指導に力を入れている九州産業大学(以下、九産大と略称)では、「全学共通英語教育」として、日本人約50名・外国人約50名、合わせて約100名の教員陣が、1週間に400コマもの授業を分担して指導している。この専任・常勤・非常勤を含む約100名の教員をマネジメントしているのが、2003年に設立された語学教育研究センターだ。同センターのスタッフは、この他にもカリキュラムの検討から新入生に対するCALL教室のオリエンテーション、CALL教室の管理と、幅広い活動でこの取り組みを支えている。

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用途によってディスプレイを机の下に格納できるCALL教室のパソコン

 「4~6月に掛けて、前年度の成績が分析され、授業における理解度の検討が行われます」と、横田係長は話す。学生の英語力を60段階以上のきめ細かなレベルに分ける「全学共通英語教育」のカリキュラムでは、検討会を経て決定された次年度の指導内容に基づき、その指導体制を説明する教員ミーティングが9月には行われる。

 そもそも全学共通による英語教育の取り組みが開始されたのは、平成10年に遡る。"少子化""グローバル化"がキーワードとなったこの年、九産大でも"国際化"に向けての対策が練られ、英語によるコミュニケーション能力の育成と共に、少人数能力別指導と数値による客観的な評価が取り入れられた。学生の実践的英語力に自信を持たせ、産業界に有益性を提供する大学でありたい--産学一如--という建学の理想が、ここにも現れている。

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週400コマの授業で毎週実施されるミニテストはセンター内に保存されている

 このような指導方針の下で、CaLabo EXが導入されているCALL教室は、課題学習を広める場所と位置付けられている。
その試みの一つが、TOEIC Bridge®で121点以上のスコアを持つ上級レベルの学生を対象に行われる、ムービーテレコを活用したトレーニングだ。
 外国人教員によるこの授業において、学生は、自分の課題に応じたシャドーイングのトレーニングを行い、ムービーテレコの録音機能を活用して自分の発話を録音する。教員は、録音された発音を聞き、スピーキング力を評価するのだ。CALL教室の一部が自習室として開放されている九産大では、学生は自分のペースでトレーニングすることができる。
 横田係長は「これからの課題は、ポテンシャルの高い学生の英語力をさらに引き伸ばすための指導です」と話す。その上で、「複数のカリキュラムを用意し、自由に選択させた年もありましたが、今の時代の学生には大学が教育に責任を持ち、学生が修得すべき科目やスキルを必須化し、全員がレベルに応じて学習する環境を整えることが必要です」と強調した。同プログラムの目標は、TOEIC®テストで730点レベルの英語力を持つ学生を育てることだ。

「全学共通英語教育」に取り組む九産大に対して、保護者からも「入学後の対応が、他の大学よりも手厚い」という高い評価と信頼を得ているという。
このカリキュラムも平成20年度には4年目を迎え、初めての卒業生を輩出する。英語力に自信を付けた学生たちがどんな進路を選ぶか、プロジェクトの成果が実を結ぶ年となる。

語学教育研究センター事務室 係長 横田 治様

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