公開日:2008/09/26

CALL活用の成果とさらなる可能性を求めて

CALL教室導入が進んでいる沖縄県。高校の先生方を対象としたCALLワークショップが沖縄国際大学で開催された。3名の先生方から大学における授業が紹介されたほか、県の指導主事によるCALL活用のための講演・実践的なワークショップと盛りだくさんの内容であった。

■ 実践授業報告(1)

「CALL教室を利用した授業実践」

 

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沖縄国際大学 総合文化学部
英米言語文化学科  津波 聡 先生

 一斉授業では時間内での消化が難しい上に、個々のレベルが様々なので、自主学習の課題を充実させる必要があるが、ICTを有効に使うと全体の底上げが期待できる。意欲喚起のために普通教室における全体指導を基本に、CALL教室では個々のつまずきを修正する。自立学習を確立させるため、学習履歴を確認してフィードバックする事が重要である。

■ 実践授業報告(2)

「英検CATの活用方法」

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沖縄国際大学 法学部 
地域行政学科  大城 明子 先生

 学生に文法を身につけさせるため、多くの教材の中から選択したのが『英検CAT』。導入時には8割強が自分の実力を過大評価しており、レベル診断テストの結果にショックを受けていた。オリジナルの学習記録ノートに疑問点を書かせるようにしたところ、最初は点数だけを気にしていた学生が、間違えた理由を調べ、分析し、書き込むようになっていった。さらに、英検CATで出題される重要ポイントを『SMART-HTML』に取り入れ、段階ごとに豆テストを実施。一斉授業では記録ノートに寄せられた質問に解説を加えた。教師が“ペースメーカー”に徹することで、学習に取り組む姿勢が変化した。今後も継続して基礎学力の強化を図りたい。

■ 実践授業報告(3)

「CALL教室を活用した沖縄語教育」

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沖縄国際大学 総合文化学部
日本文化学科  西岡 敏 先生

 沖縄語の再活性化のために、ウチナーグチの実践的な習得を目指すとともに、危機言語と多文化多言語共生の思想を追究している。この授業でCALL教室を使うことの利点は次の3点。
 

  1. ①成績管理の有効活用:Moodleを利用 し、HotPotatoesの課題を解く。
  2. ②発声の回数が増える:ペアレッスンは学生 同士の刺激になる。ヘッドセットの使用に より、集中度も上がる。また、先生の介入 により、より正確な発音矯正が出来る。
  3. ③課題の幅が広がる:インターネット活用 により、イメージの共有が図れ、学生の興 味も引ける。

 今年度初めてCALL教室を利用し、まだ十分に使いこなせていないと感じているが、授業を充実させることが出来た。今後は教材開発にも力を入れたい。

■ 講演/ワークショップ

 

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沖縄県IT教育センター
津波古 廣和 指導主事

 

授業実践発表:

「個に応じたオーラル・コミュニケーション能力の育成」

 前半は津波古先生の実践に基づくCALLを活用した授業についてのご講演。
 機械を使うことが目的ではなく、教師が介在し効果的に使えば、子どもたちの英語力は絶対に伸びると確信できるという。大切なのは「どこが弱点であるかを本人に知らせ、具体的に指導すること」。
 紹介されたオリジナルデジタル教材は、生徒が繰り返し発音出来るよう工夫されたもの。教材を使った授業とその指導内容について発表された。

CALLワークショップ:

「システムとWebサイトを利用した教材作成」

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 後半は、e-Learningシステム『SMART-HTML』と音声学習ツール『ソフトテレコ』とを利用した書き取り問題等を参加者が実際に体験した後、Webサイトを利用してこれらの教材を作成するワークショップ。
 効果的にICTを活用するための秘訣や無料辞書・翻訳サイトへのリンク集など、盛り沢山の資料は「授業で即使える」と好評で、実践的な内容であった。

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