子どもたちの可能性ある未来のために

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先生方の『思い』を形にしていきます
川居 睦(かわい・むつみ)
チエル 株式会社 代表取締役社長
1993年 アルプス システム インテグレーション株式会社入社、2002年からは株式会社 旺文社デジタルインスティテュート代表取締役社長などを経て現職
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学校と企業とでパートナーの関係を
堀田 龍也(ほりた・たつや)
独立行政法人メディア教育開発センター研究開発部 助教授/文部科学省初等中等教育局情報教育参事官付・参与
東京都公立小学校教諭、富山大学教育学部教育実践総合センター助教授・静岡大学情報学部助教授等を経て現職。主な研究テーマは、学校現場(特に小学校)における情報教育の授業研究、カリキュラム開発、学習環境設計など

産学連携で進めているチエルの『フラッシュ型教材』

川居
 産学連携で、いくつもの取り組みを進めてきました。現在、堀田先生と取り組んでいる「e-as(イーアス)プロジェクト」もその一つです。そのプロジェクトの中で今後、特に力を入れていきたいのが『フラッシュ型教材』です。 昨今、基礎学力の定着ということが叫ばれている中、『フラッシュ型教材』で繰り返し学習することによって基礎知識を身につけるのに有効だということに、大変興味を持っています。 ところで先生は、教材研究を多岐にわたって進められていると思うのですが、今回この教材に着目したのはどういったことからですか?

堀田
 この『フラッシュ型教材』というのは”フラッシュカードのように瞬時に切り替え表示される、デジタル教材“です。実はこの教材はICT活用が叫ばれる前から、日本だけではなく諸外国でも使われていました。市販の物から自作の物まで、多くの種類があります。現在、川居さんがおっしゃる通り「基礎学力の定着の必要性」や「学力低下の歯止め」が叫ばれていますよね。これは非常に深刻な問題です。 ここで、一言で「学力」と言いましても、幅広い意味があります。学校での教科がたくさん分かれているようにね。その中でも覚えておかなければならないことがたくさんあります。そこで必要なのが「覚える力」であり、これに有効だということで活用されているのが、『フラッシュ型教材』なのです。

川居
 覚える力を育てるということですが、これは特に「繰り返し」ということが重要だということですね。 しかし、今までは紙が使用され、それで十分成果が上げられていたものを、今回はパソコンを使ってということになります。授業でパソコンを使いこなすということに、まだ不安感や苦手意識を持っている先生は多くいらっしゃると思うのですが、その上で、デジタル教材として『フラッシュ型教材』を活用するメリットはどこにあるとお考えですか?

堀田
 ICTというのは表現力が高いので、紙で行うのと比べると様々な変化をつけることができる、いろいろな表現力を使って自由に表せるのです。しかも土台はパワーポイント。ソフトウェアとして難しいものではないので、誰でも作ることができるのです。これがミソでしょう。
  例えば、学生が教材研究で作成することも可能です。実際に札幌の小学校では、児童たちが自主的に教材を作成しているという例もあります。つまりは、教材開発に学生や子どもたちも参画できるということ。ここが大事ですよね。 そして紙とは違って、簡単に量産が可能です。似ているけどもちょっとずつ違う教材など、いろいろなバージョンを簡単に作れ、利活用できることから、しっかりとした学力の定着が図れるわけです。

川居
川居 チエルとしても、これをますます広めるために”e-Teachers“という新しいWebサイトを整備しました。小・中学校の先生を対象として、実践事例や教材の利活用に関する情報を、このWebサイトからどんどん発信していきます。

堀田
 ICT教材はデジタルデータですからインターネットで共有できるし、検索してダウンロードもできます。「今月のオススメはこの教材」だとか、「冬だから雪に関する教材のご紹介」というようなこともできます。 そして、たくさんの先生がたくさんの教材を作って、それぞれを持ち寄ることもできます。そこで、どの教材がどうやって使われているのかといった指導方法を知る。”だからこそ、『フラッシュ型教材』の出番“になるわけです。

チエルの夢、世界の教育メーカーへ

堀田
 これからもどんどん新たな取り組みを進めていきたいですね。今後はこういうことをしていきたい、または夢みたいなものをお聞かせいただけますか?

川居
 一番大きなことは、やはり世界の教育メーカーになることです。私たちはグローバルな視点を持ち、質の良い商品・サービスの提供を続けて、世界の中でチエルのブランドを向上していきたいのです。 学校現場の先生方のニーズに合った商品・サービスの企画、提供を行って、その価値の対価としてお金をいただいています。ですから、価値の無いものを作り続けては意味がありません。そこを徹底的に追求したいですね。 大きな会社になると、みんなの声が上まで届かないことがあります。私も以前は150人くらいの部下を持っていましたが、やはり全ての声を拾うことができませんでした。先生の声を一番聞かなければならない開発のスタッフも、現場の先生の声を聞く機会がない。ですから、営業やマーケティングのスタッフだけでなく、開発担当者もセミナーなどにどんどん参加させて現場の声を聞く機会を多く作っていきたいと考えています。

堀田
 チエルの名を世界に轟かせる、そういう思いを持ってやっているというところに共感しているから、僕も協力しているわけです。最後に全国の先生方へ、チエルの代表者としてのメッセージをお願いします。

川居
 私たちには非常に大きな、熱い思いがございます。私も今年で44歳。今まで生きてきた以上は、一つくらいは、やり通したいと思っております。まだまだ60人しかいませんが、人数が少ない分スピード重視でやっていきますので、何なりとお申し付けください。今後とも、よろしくお願い申し上げます。

堀田
 チエルという会社がこれからの新しい教育にどう貢献していただけるのか、僕も一緒に手をつないでがんばっていこうと思っています。

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