復習テストはネット経由で生徒がダウンロード 採点結果はすぐに画面表示も

P10-01.jpgのサムネール画像

 「ブラシ機能は目的を持って使いましょう」
 「コンピュータ」の授業中のひとコマだ。PC教室では、中学3年生が「画像処理」について学んでいる。使っているのは英語版『アドビ・フォトショップ』。生徒らは英語表記の画面にも慣れた手つきで、思い思いにサンプル画像へ手を加えていく。
 授業の導入では、前時の振り返りとして小テストが行われた。
 生徒は各PCからWebサイトにログイン、復習テストをダウンロードする。テストは5〜10分程度で実施。採点結果はその場で画面に表示され、問題ごとの正答率も自動で集計される。モニタを前に、採点結果を確認して両手を上げて喜ぶ男子生徒の姿も見られた。

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PC教室。放課後には、生徒は自らのIDとパスワードを使って利用でき、家庭からもいつでもアクセスできる。

 このテストは、eラーニングシステム『Teaching MATE(ティーチング・メイト)』を利用したもの。『ティーチング・メイト』は、04年の韓国教育学術情報院(KERIS)で「優秀品質ソフトウェア認証」を獲得しており、学習資料のダウンロードのほか、自作コンテンツのアップロードや配信、プリント教材の作成も行えるシステムだ。2年前の発売以来、既に韓国の学校約20%へ導入されているという。
 チャン・ドン中学校では、各教科担任の中で必ず1名は『ティーチング・メイト』を使えるよう研修を受けており、各教員は、職員室では教材作成を、教室では必要なときに学習資料をダウンロードして提示・配布するなど、様々な授業シーンで活用しているという。学習・評価機能もあるので、生徒ひとりひとりの学習履歴を明らかにし、効果的な指導をすることができる。

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教員室。校務・教材の開発は、1人1台のPC環境が整う教員室で。授業前に用意したコンテンツはコンテンツサーバに保管、教室からサーバに接続して授業で活用する。

 情報担任のイー・ミー・リム先生は『ティーチング・メイト』について「教員にとって、授業準備や教材研究・作成、テスト後の集計・活用がラクで授業を受ける生徒も扱いやすく便利なツールです。教員が制作したコンテンツをサーバにアップロードすることもできるので、皆でシェアしています」と述べる。
 情報化で教員が事務的な負担から解放されれば、子供たちと向き合う時間が増える。効率化と柔軟性を実現するツールは学校に大きな影響を与えるだろう。

 

 

Report 韓国の学校って一体どうなっているんでしょうか??
いろいろ見つけてみました。

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▲ 「プロジェクションTV」

プロジェクションTV

 91インチのプロジェクションTVは全クラスへ設置されており、ビデオとPCが接続できる。
 
 

電子黒板

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▲ 「電子黒板」

 電子黒板は多目的室、科学室、図書室などの特別教室へ4台が設置。リプレイス期を迎え、プロジェクションTVから電子黒板に移行する流れが加速している。

PC教室

 同校には5つのPC教室があり、そのうち3教室がeラーニングセンターにある。英語の授業では4時間につき1時間、同センターのPC室で習熟度別に動画コンテンツを用いた授業が実施されている。

家庭学習

 「サイバー家庭学習」の研究指定校である同校では、先生が宿題や資料を学校HP内の専用ページへアップすれば、生徒は家庭からダウンロードして回答できる。約半数の生徒が「システムがあって助かった」と答えるなど好評で、授業と連携した学習を効果的に家庭で行える。

教卓

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▲ 教卓

 普通教室のPCのモニタとキーボードは教卓に収納。授業中に机上がスッキリするだけでなく、休み時間などに生徒が誤って機器を教卓から落とす心配もいらない。

eからuへ

 ICT環境の整備がひととおり進んだ韓国では、先生が主役だったeクラスから、今後は先生と生徒の双方向性を保ちながら生徒が自ら学習しやすいuクラス(電子教科書、先生・生徒用のタブレットPC等を活用した授業)に向けてモデル校での実践が進んでいる。プロジェクションTV  91インチのプロジェクションTVは全クラスへ設置されており、ビデオとPCが接続できる。

Interview 「授業」「宿題」「連絡」はすべてネットワークで

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左/英語担任 イ・ウンヒ先生
右/情報担任 イー・ミー・リム先生

 「eラーニング教室に行けないと、子どもたちはガッカリしています」と言う英語担任イ・ウンヒ先生と情報担任イー・ミー・リム先生にお話を伺った。

 eラーニングセンターでは、本時の課題アウトラインを10〜15分で説明した後、生徒の習熟度に合わせて関連するコンテンツを利用しています。英語のコンテンツは文法、会話、書き取り、聞き取りなどがあり、生徒がスピーキングの音声データを録音して先生に送り、受け取った先生がチェックしてフィードバックすることもあります。家庭で取り組んだ課題は家族の手助けも可能なため、改めて課題の中から数問を選択して学校で確認しています。eラーニングを活用した学習成果は、全体の評価の中で10%を占めています。  本校では、すべての科目で動画を利用した授業を行っているほか、お互いの打ち合わせや連絡もネットワークを活用しています。今では民間が実施しているPC関連の資格がないと教員になるのも難しくなりました。ICTが活用できないと、教師としていられないのが現状です。

英語担任 イ・ウンヒ先生

情報担任 イー・ミー・リム先生

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